sinnrisiK's blog

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教員から転職します。その中で感じたことを呟きます。

初めて心理職で働く人たちへ①(教員からの転職)

 教員から、転職して2週間が経ちました。お給料ももらっていよいよというところですが,いまだに心理士って何をやれば良いんだろう状態なのが現実です。そこで,心理療法の入門と呼ばれる本を読んでいます。

心理療法入門 理論統合による基礎と実践【電子書籍】[ 古宮昇 ]

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その中に1番最初に書かれていたことがとても参考になったので心に刻んでおきたいと思います。

 

心理療法を折衷(対象となる人によって療法を変えること)も独善(その療法だけを信じ,他の療法の理論を取り入れず発展しない)はとても危険。あるべきではない
・どの分野にも様々な理論が存在し,その事実を知っていった人たちは「要するにどれが一番正しいのだろう」や「正しい理論,正しい対処法は何だろう」と願っていく。しかし,実際にはどれかだけが正しいということはない。Beitman によると,精神分析的治療と支持的治療(無意識の葛藤ではなく,現在の困難の行
動と思考に焦点を当てる指導)をした場合、指示的治療の多くが治療の結果を多く出しました。そのため,これからの時代では,何か一つの理論という時代ではない。その人にとって A派の理論が最も納得しやすいということだけであって,ほかの派閥がすぐれていないというわけではない。そのためとにかく自分の見識を狭めていかないようにしていくことが大事なことです。
わたしたちが目指していくことは,河合隼雄氏は「いろいろな学派の考えをある程度知ったうえで,自分のものとしての心理療法の理論と実際を統合的に身につけて知ったうえで、自分のものとして心理療法の理論と実際を統合的に身につけてゆく」ということである。来談者の問題によって変えていくものでなく,それぞれの理論の良さやバランスを考えて組み合わせていく。人は二律背反(どちらかが優れているか、どちらかが優れていない)と考えに陥りやすい。「どちらかが優れているか、どちらかが優れていない」という考えになりがちです。どちらの経験,言い分も理解していきながらお互いの意見を尊重していくのが大事なことである。問題は、実は成長のチャンスととらえていくことが大事である。これはロジャースの哲学
に基づいている。
 著書は心理療法は単なる問題解決ではなく成長過程である。問題を抱えてきた人は、治療
が終わる時には問題が解決したのではなく、成長して前の自分とは違う人間になってるの
である。

 

だそうです。ちなみに心理療法ってなんだろうと思いながらいると以下のような言葉に出会いました。
心理療法…個人が持つ非適応的(その人の住む世界や社会生活)な感情・行動・思考パター
ンを変えていく援助

 確かにその3つにポイントを絞るととてもその人のことを見やすいなあと思いました。(できるかどうかは別ですが)

経験を積むしか道はないですが,そんな見方もあるのだと思うと少し気持ちが楽になりました。